ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。
安倍総理大臣は参議院予算委員会で、先の日米首脳会談で発表したTPP(環太平洋パートナーシップ協定)に関する共同声明について、『自民党の公約と矛盾していない』としたうえで、TPP交渉参加を決断する考えを示しました。
安倍総理大臣は、アメリカのオバマ大統領との間で、『一方的にすべての関税を撤廃することを、あらかじめ約束することは求められていないことなどを明確に確認した。自民党の調査会がまとめた交渉参加を判断するほかの5項目についても、大統領に話してあるので、基本的に自民党の政権公約をたがえることになっていないと確信している』と述べました。
『自民党の公約』
安倍総理大臣は、衆参両予算委員会での集中審議など、国内での議論を十分に踏まえずに、TPPについて日米首脳会談で対米誓約しました。
民主党政権時代の野田佳彦氏と同様に、重要事項について国民への説明よりも、まずはアメリカ大統領へお伺いをし、アメリカの地で発表するという、とんでもない総理大臣です。
このとんでもない総理大臣は『一方的にすべての関税を撤廃することを、あらかじめ約束することは求められていないことなどを明確に確認した。』と述べていますが、TPPは各国間において『すべての品目に関して例外なく関税を撤廃する』取り決めです。
今回の日米共同声明にも『関税撤廃の例外や聖域を認める』などということは何ら記載されていません。
共同声明文には『全ての物品が交渉の対象とされる』と明示されています。
さらには、交渉参加国間の合意事項であるTPPの輪郭(アウトライン)で示された包括的で高い水準の協定を達成していくことも確認されています。
『2国間貿易上にセンシビリティな品目が互いにあること』『交渉参加しなければ、意見を言えない』という以前から分かりきっていることを確認しただけであり、何の保証にもなっておりません。
とんでもない解釈と説明であり、それを恰も素晴らしい声明であるかのように一斉に報道する主要メディアも異常極まりないです。
自民党は先の総選挙でTPPについて6項目を公約しましたが、どの項目についても何一つ確約は取れていません。
TPPは、お米などの農林水産業だけではなく、遺伝子組み換え食品の取り扱いなど食の安全から医療、雇用などさまざまな分野で国民の暮らしや国のあり方までを変えてしまうような大問題です。
それを国民と国会の場での了承を得ずに、アメリカの地で事実上の交渉参加を約束してくるというやり方は、民主主義国家の代表が取る正しい行動ではありません。
TwitterやFacebookで話題になっている『自民党の選挙ポスター』
自民党は先の選挙で『ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。』と述べ、国民より票を得ています。
安倍総理大臣は、『基本的に自民党の政権公約をたがえることになっていないと確信している』と説明していますが、このような説明こそ、国民へ『大ウソをつき、TPP断固反対ではなく、参加表明をする』許し難い悪政ではないでしょうか?
『消費税増税反対』を掲げて票を得たにも関わらず大ウソをついた民主党政権と同様に、国民へ大ウソをつく自民党政権にもおさらばすることが、今、国民に問われていると思います。
みなさま、如何思われますか?