原発推進派の背後に財界とアメリカあり!
政府は本日、将来のエネルギー政策に関して国民の意見を検証する2度目の専門家の会合を開催したようです。
国民から広く意見を集めたパブリックコメントで、『原発依存度ゼロ』を支持した意見が87%に上ると発表されました。
会合では、『原発依存度ゼロ』を支持した意見が多いことを、どう解釈するべきかが議論されたようですが、会議に出席した専門家からは「国民は明確な結論を決めかねている」「熟慮が不十分」といった意見がでるなど、馬鹿げたことを述べている人物がいるようです。
政府は明日、検証会合を取りまとめ、党への報告をした上で今月末を目処に『エネルギー・環境会議』で、新たなエネルギー政策を決定する見通しだそうです。
そんな中、アメリカのアーミテージ元国務副長官らが創るアメリカ超党派の専門家グループは今月半ばに『原発ゼロ』への動きをけん制する対日提言をまとめた報告書(第3次アーミテージ報告)を公表しました。
『アーミテージ報告』の発表は2000年と2007年に続き3回目になります。
『アーミテージ報告書』では、集団的自衛権の行使や有事法制の整備、憲法改悪の要求など、日米同盟強化と言いながら日本をさらにアメリカの属国にする対日提言を繰り返し発表してきました。
日本はそもそも1950年代以降、アメリカから濃縮ウランと原子炉の提供を受け、原発増設に突き進んできたのですが、今回のアーミテージ報告では、エネルギー安全保障を前面に押し出しており、最初に挙げられているのが原子力エネルギーの利用とのこと。
野田佳彦首相が世論の強い反対を押し切って大飯原発を再稼働させた暴挙を『正しい、責任ある一歩だ』と評価した上で、『原子力は日本の包括的安全保障のためには、絶対に必要な要素』と位置づけているようです。
野田首相や経団連の発言に似ていますね。
アーミテージ報告書が掲げる他のエネルギー源は、メタンハイドレートと天然ガスのみであり、日本をアメリカ経済に有利なエネルギー源へ誘導し、日本の再生可能エネルギーの可能性を排除したものになっているようです。
海外への商業用原子炉の売り込みに力を入れ、開発途上国が原子炉の建設を続ける原発ビジネスでの利益を目論んでいるものであり、日本の原発が停止しているままでは『国際的な原子力開発が頓挫する』と述べ、日本に原発稼働を押し進めるように圧力をかけているのです。
アメリカの世界戦略に便乗しようとする財界とアメリカからの圧力により、自公政権時代は言うまでもなく、福島第一原子力発電所事故後であっても民主党政権は一貫して原発再稼働の姿勢を示してきたのが、アメリカ迎合の何よりの証拠です。
原発事故を起こし、多くの国民が安心と安全な生活を奪われているにも関わらず、政府は国内の原発再稼働と並行して商業用原子炉の輸出に力を入れております。
昨年末の12月には、韓国、ロシア、ベトナム、ヨルダンの4カ国へ原発輸出を進めるために、4カ国との原子力協定が国会で承認されております。
国民には『脱原発依存である』と述べる野田首相は今年の5月にアメリカのオバマ大統領と会談しましたが、共同声明関連文書の日米協力イニシアチブでは『民生用原子力協力に関するハイレベルの二国間委員会を設置し、この分野での協力を更に強化する』と明記し、日米間で原子力協力を強化し、継続的な協議を進めることを約束しているのです。
そして、この合意に基づいて設置された、『民生用原子力協力に関する日米二国間委員会』の第1回会合は7月20日に開催されております。
大手メディアでは、このようなことを一切報じませんね。
民自公の談合により、政府は福島原子力発電所の事故後もアメリカのエネルギー政策に従属する形で、原子力利用の日米協力を進めていこうとしているのです。
そして、大手企業でもある主要マスメディアは事実を正しく国民に伝えるどころか、財界と癒着し御用学者を出演させ、国民の安全と安心を主張する人物は極力出演させずに、国民に放射能汚染の現状や食の安全に対する正しい情報を提供するどころか、原発が必要であるかのようなマインドコントロールをする異常なあり様です。
『原発ゼロ』を求める国民の世論と運動が高まる中でも、国民に背を向け、野田内閣は関西電力大飯原発の再稼働を強行し、未だに原発事業に固執する姿勢を示しているこてを以って、アメリカに迎合し続ける旧自公政権と何ら変わらないことは明白です。
使用済み核燃料を一時保管する全国各地の使用済み燃料プールは、昨年9月の段階で容量約2万トンのうち1万4200トンまで埋まっている状態だそうです。
青森県六ケ所村の再処理工場にある燃料も貯蔵プール容量の9割を超えているとのこと。
原発事業を直ちに止め、使用済み核燃料の発生を無くして核燃料サイクルを即時中止するべきです。
『原子力の発電は安い』というウソのすり込みも国民に露呈しました。
しかしながら、人災事故を起こした東京電力を未だに擁護して電力料金の試算方法すら変えることなく、電気料金を値上げして国民に負担をさせることを認める政治家たちは言語道断です。
自民党は原発大推進、公明党は原発推進、民主党は「脱原発依存」と言いながら原発推進、地域政党・大阪維新の会は口先だけ「脱原発」で、実は曖昧にして原発推進、国民の生活が第一は近い将来は原発0に、社民党は原発反対、日本共産党は原発大反対というのが、日本の今の構図ではないでしょうか?
TPP問題、消費税増税、アメリカ軍基地問題なども、上記の構図を見れば賛成派と反対派は原発問題と同じだということがよくわかりますね。
選挙が近づく時だけ、手のひらを返したように国民に猫なで声ですり寄ってくる『偽原発反対者』や『偽増税反対者』などが増加することも、反対勢力を拡大させない既得権者の手法であると多くの国民は気づき出したのではないでしょうか?
地球を破壊する政策を押し進めるアメリカに迎合する政治は間違いです。
原発は地球に不要です。
国民が善良であることを願うとともに、子供たちが安心・安全に過ごすことができる清く綺麗な日本、地球になることを心より願います。