番外編 私のことについて
しかし、この事をある事を通してリアルに思い出したのです。
それは、息子を出産したことでした。
この事で、あの幼い頃に私を苦しめた現象が、子供を生むと言う体験を通してどういう事であったのかがわかり、整理が出来ました。
私は息子を34歳で出産しました。
息子に対面した時、私と息子が同じ「気」の中に居る事がわかりました。
要するに「気」が見えたのです。
息子と私は一体でした。
肉体は2つに分かれているのに、息子は私の一部という感覚なのです。
その「気」は私と息子が離れていても、「びょーん」と伸び、1つの「気」の中に包まれているのです。
しかし、それは私にとっては苦痛を伴う事でした
。
息子は未熟児でしたので、これが昼も夜もまたよく泣いたのです。
その泣く時の感情が、私の中にすっぽり入って来ました。
あの時の、私が小さい頃味わった、あの体験が戻って来たのです。
私は息子が泣く度に、眩暈がし、動悸がし、息苦しくなりました。
「このままでは息子を育てられない。」と何度思ったかわかりません。
私の育児への不安が、今度は息子に影響し余計に泣いたのだと思います。
しかし、便利な事もありました。
食べるもので言いますと、息子が今日、何を好んで食べるかが食べる前にわかるのです。
それは私の体が反応し、私がこれを食べたいと思うものを、息子はやはり食べたのです。
私が嫌だと思うものは、息子も食べませんでした。
昨日は食べたものでも、今日、私が嫌だと思ったものは、息子も嫌がり食べないのです。
これは面白い位にわかりました。
買い物に行き、食材を見た時点でわかっていましたからね。
そして、息子が1歳になった時の事です。
音が「ドン」となったかの様に、何かの衝撃がありました。
息子と私の「気」が別れたのです。
別々の「気」に包まれ、そして重なり合っているのです。
その途端に、少しだけ息子を感じる感じ方が、ソフトになったのです。
それでも、まだかなりの苦痛は続いたのですが・・・。
そして、もう少し楽になったかなと感じたのは、息子が3歳の時でした。
息子の3歳の誕生日に、一緒にケーキを食べていました。
その時、急に「ドーン」と、やはり何かの衝撃を感じ、息子との距離が変化したのです。
勿論、私と息子の「気」は重なり合ってはいますが、重なっている面積が減ったのです。
その時、私は「又、少し楽になれる」と思い、安堵感を感じました。
その次に変化したのは、息子が5歳になった時でした。
また、重なり合っている面積が減ったのです。
今現在、息子は6歳ですが、まだまだ命の繋がりはかなりのものですが、リアル感が薄くなった様に思います。
この現象は私だけではなく、皆さまにも起こっているのだと思いました。
それを、私は体でリアルに感じているだけなのだと思うのです。
この現象を通して、小さい頃の親の影響が、いかに大きいかという事に驚かされました。
この事を知ってから、母として子供に対して悪い影響を与えない様に、更に気を使うようになりました。
そして、私が小さい頃に体験したあの苦痛の日々が、息子との関係を通し理解出来たのです。