番外編 私のことについて
まず、この人間の肉体の形、これって驚きませんか?
まず人間は二本の足で歩いている。
そして、手の指が5本あるのですよ。
足の指も。
しかもそれがそれぞれに動く。
打ったり何かしたら、痛い。
そして、顔。
目とか鼻とか口がある。
この時点で私にとっては、不思議な感じがしていました。
そして、顔で一番驚いたのは、耳。
顔の横に奇妙な形のものが付いているのです。
おかしいと思うのは、私だけなのだと今は知っておりますが・・・。
この様な事は、皆さんにとっては気にも留めず、受け入れられているのでしょうが、私にとっては物凄く違和感があり、不思議なものでした。
そして、肉体と言うものは私にとっては不快なものでした。
肉体が無ければ、どんなに自由だろうと思い続け、日々を過ごしておりました。
しかし、幸か不幸かはわかりませんが、この様な事に普通は違和感を持たないという事を知ったのは、30歳を過ぎてからの事でした。
もう一度確認致しますが、足という物があり、その足で歩いていたり、人間は食事というものを行い、排出し、夜になると横になったり、並んだり何かして寝るのですよ。
これって、本当に皆さん驚かないのですか?
今でも、その様な行為に疑問を持たない日はありません。
この感覚は物心がついてから、今現在もずっと続いている事です。
そして、小学校に入った位から、一番困ったと言えば(一番多かったのは両親でしたが)、両親の考えている事、次に口に出して言う事、言いたいけれど言えない事がわかってしまったのです。
わかったと言っても、私の場合、洞察力にたけているのではなく、両親の思っている事が自分自身にそのまま入って来る感じがするのです。
両親が不快に思うと、私の感情も不快なものになる。
両親が喜んでいると、私自身も喜びを感じている。
実際には、私自身の喜びが何も無くても、自分の感情だけが喜んでいる。
両親の感情を体験してしまっていたのでしょう。
こんな事もありました。
両親が何か思いながら私のいる部屋に近づいて来ると、扉を開ける前に入って来ることがわかるのです。
思っている事が無いとわからないのですが、何かの思いを持っていると、扉を開ける前に、思いが先に私の中に入って来るのです。
これには困りました。
そして、両親を不快にさせる訳にはいかなかったのです。
自分自身も訳がわからず、不快になるからです。
両親に逆らえない日々でした。
自分自身の欲求通りに動き、両親を不快にさせるより、自分の個人的な欲求や感情を押し殺した方が、まだましだったのです。
そして、今自分が感じている感情が誰のものなのか?今自分は何を思っているのか?の整理が付かなくなり、心のバランスを取る事に殆どの時間を費やしていました。
そして、小学校の2,3年生の頃から、いつもどこか体の調子が悪い、虚弱体質の様な子供になって行きました。
そして、大きくなるに連れて、この現象は少しづつは軽度になって行った様に思いますが、暗い子供時代を送っておりました。